The Doors(ドアーズ)
1960年代に多く存在するバンドの中でも、成功を収めたバンドのひとつです。彼らの多くの写真資料には、1950年代、60年代を象徴するサングラスやメガネが多く登場します。
2010年にはThe Doorsのドキュメント映画が放映され再注目されたばかりで、貴重な映像と当時の関係者が知られざるバンド内の過去に迫っています。
90年代の映画で、オリバー・ストーン監督の『ドアーズ』(1991年公開)も彼らの半生を描いた映画で、劇中ではバンド内の事情やボーカルのジム・モリソンの世界観がよく描かれています。ジム役のヴァル・キルマーも本人にそっくりでかなりの好演技ですが、ジムが薬物やアルコールで堕ちていく姿をやり過ぎなくらいの演技で表現し、ドアーズのメンバー本人達は映画の出来映えに不満を漏らしていたそうです…。
映画は60年代のカウンターカルチャーをうまく描いていて、当時の若者達のファッション、文化をスタイリッシュな映像で再現していて見応えのある内容でした。60年代に流行ったオーバル型、ラウンド型、アビエーター型のサングラスなどが使用されて、当時のアイウェアの流行を感じる事ができます。
《映画『ドアーズ』のキャスト》
《映画『ドアーズ』左はジム・モリソンの彼女パラメ・カーソン役のメグ・ライアン、右はジム役のヴァル・キルマー》
バンド名であるThe Doors(ドアーズ)は、ボーカルのジム・モリソンが愛読していたイギリス作家、オルダス・ハクスリーの本「知覚の扉(The Doors of Perception)」からきています。この本は1954年に出版され、作家ハクスリー自身がメスカリンを服用した時に起こる症状を記録した、人体実験の内容です。ハクスリーが本の中で引用した詩人ウィリアム・ブレイクの詩の一節が、本のタイトルになっているとのことです。
“If the doors of perception were cleansed every thing would appear to man as it is: infinite”
(知覚の扉が清められたなら、物事はありのままに、無限に見える)
ちょうどこの頃、ハクスリーと交流のある医学者によって「サイケデリック」という言葉が生まれて使われ始めました。
《作家オルダス・ハクスリー》
「サイケデリック」は精神的な側面から、音楽やファッションなどの文化に様々なインスピレーションを与えました。幻覚症状による視覚や聴覚の感覚的な概念が反映されたのが特徴です。60年代のデザインにはカラフルなフレームやレンズが人気でしたが、これもサイケデリックの影響と言えます。
《60s girl》
ドアーズのボーカル、ジムは小さい頃からたくさんの本を読んで哲学や詩に興味を持ち、学生になった頃には詩を口ずさむような知的な少年だったそうです。映画製作に興味を持ち、ロサンゼルスのUCLA映画学科に進みますが、そこで後にドアーズでキーボードを担当するレイ・マンザレクと出会い、ジムの詩を聞いたマンザレクはジムの才能を見抜いてすぐにバンド結成を決意しました。
《キーボードのレイ・マンザレク》
ドアーズは地元ロサンゼルスでライブを重ね、ジムの幻想的な詩とバンドのサウンドが評判になり、レコード会社と契約を結ぶことになります。シングル『Light My Fire』を発売すると、彼らは大ブレイクし一気にスターダムにのし上がります。特にボーカルのジムはカリスマ性を持っており、エルビス・プレスリー以来のロックのセックスシンボルに例えられ、多くの若者を惹き付けました。
しかし、ステージ上でのパフォーマンスや言動がどんどん過激にエスカレートして、バンドの評判に悪影響を与えるまで発展する事となり、更には酒とドラッグに溺れ、バンド崩壊まで追いつめられます。
ボーカルのジムは彼女のパラメ・カーソンとパリに滞在中に27歳という若さで亡くなってしまいますが、ジムは亡くなる前に昔から夢を抱いていた映画製作も考えていたそうです。
《ジム・モリソン》
《キーボード、レイ・マンザレク》
《ギター、ロビー・クリーガー》
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